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『ダッシュ!!』第二話◆後編

『ダッシュ!!』第二話◆後編








『ここまでくれば大丈夫だろう。』
氷上くんに手をひかれながら足早に学校を後にして向かった先は学校から少し離れた公園だった。

「なんか可笑しな事になっちゃったね。」
なりゆきで手をつないだとは言えこれは相当恥ずかしい。
なんとか平静を装って言葉を口にしてみたけどドキドキが治まらない。

『大丈夫かい?少し走ったから疲れただろう。公園で少し休むとしよう。』
「う・・・うん。」

氷上くんは未だに私の手を握って離さないでいる。
ものすごく自然に私の手をひいて公園の中を入っていく。
実は異性に慣れてたりする?!
奥手な感じを見せつつ実はバリバリ●※□#▲$!!!?

・・・なんだかよくわからなくなってきた。
朝とは違うのかな、また変な汗かいてきた。
絶対手に汗かいてる。
汗ばんでる感じするしひんやりする。

異性と手を繋いだりするなんて最近じゃ体育祭のフォークダンス以来だし他は手を触れる機会なんてないし普通に男子と話することはあったって好きな人とか恋人でもない限り手なんて繋がない。

・・・・・
・・・・
・・・
?!
好きな人とか恋人でもない限り手なんて繋がない?!

「だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
『?!』
なんだか如何わしい発想をしてしまった気がして思わず変な叫びをしてしまった。
私の手をひいていた氷上くんも後ろを振り返ってビックリしている。
だけど手を離してはくれない。

『・・・急にどうしたんだい。どこか具合でも悪くなったなら遠慮しないでくれ。』
「いや、具合が悪いって言うか・・・」

脳内がどうにかなりそうなんです。

『悪い・・・というか?』
「・・・いや、なんでもない。」

言えるわけないでしょ!!!!!

『可笑しな人だな、君は。』
そう言って微笑んだ表情をみせる氷上くん。
なんだ。
そういう顔もできるんじゃん。
今まで無表情っていうか何考えてるか分からないような顔しか見たことなかったよ。

氷上くんのことをもっと知りたいと思った事は嘘じゃない。
だから少しずつこういう表情とか彼の知らなかった顔とか考え方とか見つけていけたらいいな。

少し歩いた先にベンチがあってそこでやっと手を離してもらえた。
ごく自然に離された手は思いのほか温かかった。
私手に汗かいてたんじゃなかったけ?
なら手に汗をかいていたのはどっちだったんだろう?

『君も座りたまえ。立ったままでは疲れるだろう。』
ベンチに先に座った氷上くんは隣をポンポンと叩いて座るように言ってきた。
なんだろなー。
全然顔色変えてないし全てにおいて余裕にみえる。

ゆっくり座って深呼吸。
何か話さなきゃ。
何か・・・何か。
がぁぁぁぁぁぁ!!!!!
無理!!!!!
今まで手を繋いでた事とかさっき如何わしい(?)考え起こした事とか色々邪魔して何話していいかわかんないよ!!!

『今日はすまなかった。』
「へ?」
1人で悶々と脳内格闘していると氷上くんが声をかけてきた。

「何が?」
『いや、だから一時限目の授業を受けず保健室にいたことで君に迷惑をかけてしまった。変な噂まで流れてしまってもう少し自分の行動を慎むべきだった。』
「別に本当気にしてないから。何人かに聞かれたけど他愛のない話してたって言ったら笑って理解してくれてたよ?」
『・・・そうだったのか。』

なんだろ?
納得いってない?
「あーでも小野田さんだっけ?彼女にはビックリさせられたかな。」
『小野田くん?あぁ、先程も西本くんと何やら口論していたようだが何かあったのかい?』
「そっか、最初からあそこにいたわけじゃないもんね。」

とりあえずあの現場で起こったことを説明してみたけど最終的には自分でもよくわからない状況だったことを伝えた。

『そんなことがあったのか。』
「うん。なんだったんだろうね、彼女。結局まともに人の話聞いてくれなかったし。でもはるひが色々反論してくれたから何とかなったんじゃないかな。」
『しかし君が僕を誘惑したという誤解が解けていないじゃないか。』
「あははは。まぁそれはいいんじゃない?気にしてないし。」
『・・・・・気にしてないとか簡単に口にするものじゃない。』
「え?」
『今回の事は僕に非があった。それで君の印象が悪くなるような誤解が生じてしまった事は気にしないというわけにはいかないだろう。』

うーん。
いつになく真剣な表情をする氷上くんは少し怒っている様にも見える。
本当に気にしないんだけど。
本人が言ってるんだからそれでいいってワケにはいかないだよね、きっと。

「じゃあどうする?私正直面倒ごととかごめんなんだ。氷上くんの事を悪く言われたなら何とかしよって思うけど自分が悪く言われただけだからさ。」
『それは僕も同じだ。』
「なら気にしないでくれれば・・・」
『そうじゃない。』
「?」

言ってることがさっぱり分からない。
私可笑しなこと言ったかな。

『面倒ごとが嫌いだと言ったことはわかった。僕も出来ることなら穏便にすませたい。だが君はさっき僕の事を悪く言われたら何とかしようと思ったと言った。それは僕も同じで自分の事なら好きに言わせておいたと思う。
だが君にまで迷惑をかけた。だから何とかしたいんだ。』
「・・・」

そっか。
そうだよね。
全然わからなかった。
自分は何言われても気にしないのは氷上くんも一緒だったんだ。
一緒にいた相手が悪く言われたのが彼は許せないのか。

「でもなんか悪いな。氷上くん生徒会長なのにさ、私の事で変な噂になっちゃったんだからこれから色々生徒会メンバーとかに説明したり大変でしょ?しかも氷上くんだって保健室で私と怪しいことしてたって騒がれていたし、その事は気にしなくていいの?」
『そのことならもう済ましてある。怪しいことをしていた・・という事に関しては問題視はしていない。』
「はい?」
『一時限目のチャイムが鳴って君を教室まで送った後、保険医の先生と若王子先生には全部話した。』
「会話の内容?」
『・・・いや違う。僕が保健室に残った理由だ。今回は大目にみてくれたよ。ただ・・・。』
「ただ?」
『先生方に今回の事が噂になって厄介な事にならないように注意しなさいと言われていたんだ。
だからお昼休みに生徒会メンバーを集めて謝罪と説明をしておいた。
これで問題はないと思っていたんだが。』
「ていうかさ、多分誤解してるの小野田さんだけかもよ?」
『?それはどういう意味だい?』
「うーん。それは小野田さんの為に言わないでおくよ。」
『そういうワケにはいかないだろ。』
「いやいや、多分だからはっきりわかんないけど私情挟んでる部分があるんだってば。」
『私情?どうして君の事で私情を挟む必要があるんだい?』
「いやいや、だからこれ以上言えないって。乙女の事情!」
『・・・乙女の事情というのは複雑なんだな。』

私なんだか小野田さんの乙女の事情がわかっちゃったよ。
朝睨まれたのもこれなら納得できるな。
でもなーだからってなんで私なのかなー。
好きなら堂々としてれば・・・ってわけにいかないか。
言えないから彼に近づく女の子に敵意むき出しにしたりするのか。
いやーでも私近づいてないけど。
うーん。
なんかどうでもよくなってきた。

「あのさ、氷上くん。」
『どうしたんだい?』
「今回の事は小野田さんの乙女の事情に免じて暗黙の了解って事にしない?」
『言っている意味が全くわからないし僕は何も了解していないんだが。』
「うん。だからさうちらの会話もワケワカンなくなってきたじゃん?だから今日のことはいい思い出だったと思って解決にしない?ってこと。」
『だからの意味も分からないな・・・。いい思い出も何も君が誤解されたままじゃないか。噂が広がって君が異性を誘惑する悪女だと思われてしまったらどうするんだ。』
「悪女?私が?」
『あぁ、そうだ。最初は小さな噂が人を介して大きくなってしまう事もあるだろう。そうなったら僕はしめしがつかない。』
「あははははははははは。いいよ。そんな噂どうにかなるって!私にははるひがいてくれるし氷上くん考えすぎ。自分だって怪しい生徒会長とか噂たったらどうするのよ。」
氷上くんの発想に笑いが止まらなくなってつい大笑いしてしまった。
氷上くんはなんだかあっけにとられている。

「それにその時は氷上くんが守ってくれるんでしょ?同罪だしね。」
『・・・君はつくづく面白い人だな。』
ニカッと笑って見せると氷上くんは苦笑しながらも笑ってくれた。

その後はまた保健室の時と同じように他愛のない話をした。
氷上くんは意外にロマンチストのようで星が好きなんだとか。
これから冬になるから冬の星は見物だって教えてくれた。

きっと彼と星を観に行ったらどれもみんな同じに見えてしまう私の隣で真面目に星の説明とかしてくれるんだろうな。
って誘われたワケじゃないのに私は何を妄想してるんだか。

沢山ワケのわからない状態になったりドキドキした一日だったけど結果オーライな気がした。
今日の自分は自分じゃないみたいに変な汗かいたな。

去り際、氷上くんと携帯の番号を交換した。
もしも私に何かあったら頼ってくれってことらしい。
噂の事もあるんだからしばらくは関わらない方がいいんじゃないの?って聞いたけど
『それを決めるのは他の誰でもない、僕だ。君が迷惑ならその時は言ってくれてかまわない。』
って言われてしまった。

頼ることがない様に祈るしかないか。
別に話したりするのは結構楽しかったからいいんだけどさ。
生徒会長って色々大変なんだな。


その後小野田さんはと言うと氷上くんに今回の事について説明されたらしくなんだかしょんぼり歩いていた所をみかけた。
私はその日の夜、はるひから電話がきて先に帰ったことについて怒られてまた夜中まで愚痴を聞くハメになった。





つづく
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