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『差し伸べたその手を』※悲恋注意

誰とでも分け隔てなく接する彼女のそばにいたいと思ったのはいつからだろうか?






『差し伸べたその手を』






最初は同じ執行部の生徒が話す会話の中にでてくる友達だった。
そのうちその生徒が仲良く話している生徒が会話の中の友達だと知った。
紹介され互いに名前と顔がわかると彼女は僕を見掛ける度に声をかけてくれるようになった。
次第に二人で出かけることも増え、彼女は僕の好きな場所を選んでは誘ってくれた。

会話が弾み次第に心を許せる仲になるころには気づいてしまったんだ。

彼女の近くにいるのが僕だけではないことに。

彼女は分け隔てなく接する性格な故、いつも誰かが近くにいた。
それは男女問わず。

その様子をただ遠目から見ている事しかできない自分が心苦しかった。

気持ちを伝えることも、輪の中に入ることも出来ず時折ありきたりな場所へ彼女を誘うのが精一杯だった。
それでも彼女はいつだって嬉しそうに誘いに応じてくれた。

だから‘もしかしたら・・・‘と思いたかったのかもしれない。

あの日・・・自分ではない誰かと一緒にいる所を見てしまったあの日から僕のポジションは僕の望んでいる所とは違う場所になった。

彼女は僕に言いにくかったのだろうか?
少し躊躇って・・・でも優しげに僕ではない誰かの話をした。
僕は彼女から僕ではない誰かの話を聞くまで実感がなかったんだ。

彼女の事が好きだってことに。

気持ちを伝えるって・・・この気持ちに気づく前、どんな気持ちを伝えようとしていたんだろう。
『気になっている』とでも言ったのだろうか?
この時になってあの頃の自分に失望した。
こんなに人を好きになる事が苦しいなんて思わなかったんだ。

彼女に他の誰かの話をされるまで気づけなかった。
気づくはずなんてなかった。


―――――――――――――


今一枚の手紙が僕の手元にある。
「もう望みはないんだな・・・。」

あの頃の自分を思い出してため息を一つ。

後悔・・・してるんだろうか?
後悔はしていないといえば嘘になる。

しかしそういうのとはまた違った絆がそこにはあった。

「こんにちわ、氷上くん。貴方も招待されていたんですね。」
「あぁ、小野田くんか。こんにちわ。」
小野田くんというのは男性ではなく、女性。
僕はなぜか女性のことも昔は君付けしていた。

「僕も招待されたよ。喜んでもいいのかな。」
「はい。彼女にとって氷上くんは一番の理解者ですから。」
小野田くんは高校時代同じ生徒会執行部であり、彼女と一番の親友だ。
今もよく出掛けていることを話してくれた。

そう、僕もまた小野田くん同様彼女の親友になったのだ。

「あまり気の利いた事は言えなかったと思うが。」
「そんなことありません!彼女はとても感謝していましたよ?今日を迎えられたことを。」
「・・・そうか。そうなら光栄だな。」
なんとなくさっき思い出した昔の事が頭をよぎる。

あの時こうしていたら・・・とか過去を悔やんでも取り戻せない。

「あの・・・、氷上くんはもしかして今も彼女のこと・・・。」

小野田くんは言いかけてやめる。
小野田くんには大学時代に告白されたことがある。
もちろん、彼女が好きなことは知っている。
直接話したわけではないが告白の際に言われた。
それを知ってて告白する勇気は尊敬する。
僕なら言えない。
いや、・・・言えなかった。

「・・・さぁどうだろうな。僕にもよくわからないよ。」

それは本心だった。
良く分からないんだ。
自分のことだが。
すべてが初めてだったんだ。
こんなにも人を好きになったのも胸の痛みも眠れないほど悩んだことも。

小野田君は「そうですか・・・。」と静かに言ったあと切なそうに微笑んだ。

「いい式になることだろう。」
僕の言葉に少し驚いた小野田くんは泣きそうに笑って「はい。」と応えた。

今日は彼女の記念となる日。

彼女が差し伸べた手を取ったのは僕ではないけれど
彼女がどうかこれから先も幸せでありますように。

僕はこれからも君の良き理解者として誇りをもって接するよ。

はじめて好きになった君だから。


会場に向かいながら彼女への気持ちを小さくつぶやく。
誰にも聞かれないように・・・そっと。


『君のことが・・・好きだったよ。』


口にすれば楽になると思ってた言葉は宙に浮くことなく僕の頬へと流れ落ちた。







おわり

ずっと好きだった人の結婚式に呼ばれたらどんな顔して出席すればいいんだろうとか悩みながら書いてましたw
碧唯はだったらって感想はいらないかw
でも好きな人だからこそ幸せになって欲しいと思えたらステキだと思います♪
悲恋にしてみたけどこんな終わり方も悪くないと思った碧唯でした☆
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